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第41回素形材産業技術賞 「中小企業庁長官賞」 を受賞

第41回素形材産業技術賞「中小企業庁長官賞」を受賞

~金型とチタン材との接触境界で固形潤滑膜を形成し金型への凝着を解消~

 

増永眼鏡は、このたび「第41回素形材産業技術賞」において、「中小企業庁長官賞」及び「産業デザイン財団賞」を受賞いたしました。

 

「素形材産業技術賞」は、一般財団法人素形材センターが主催。優秀な素形材産業技術の開発により、日本の素形材産業の技術水準の進歩向上に著しく貢献した技術の開発者を表彰する制度です。

 

チタン素材を眼鏡フレームに使うようになって40年以上は、凝着との戦いでありました。金型へのコーティングでは、施したコーティングに凝着が不可避的に生じ断念し材料表面をコートする方法を探索中に陽極酸化に辿り着き、凝着は軽減できました。

しかし、各鍛造工程の前には必ず陽極酸化が必要で、部品加工工程が2倍~3倍になり、リードタイムが長期化しました。また、凝着が軽減されたとはいえ、作業者が製品を金型から離型するのに、タガネを使い起こさなければいけない状態となるため、眼鏡業界では、凝着への対処は諦めており、従来技術への軛(くびき)状態が40年以上続いています。

新技術は特殊な装置で炭素を金型内に浸透させ、その金型に高い圧力を加えることで浸透していた炭素が染み出てきて金型と製品との間に潤滑膜を形成するものです。

その結果、鍛造前の付随工程の必要がなくなり変形工程だけの加工法が可能となります。

省工程・省エネルギー・環境負荷低減・製品高品位化とともに、従来技術では実現できない加工精度・加工品質は、従来技術の枠で眼鏡フレーム製造に携わってきた眼鏡産地にとって、まさに革新技術といえます。

今後は本開発技術を眼鏡産地の共有技術として広めていき眼鏡産地の底上げに貢献したいと考えています。

 

 

【開発技術名】

過飽和炭素固容化処理工具鋼型によるチタン眼鏡フレームの凝着フリー・ドライ冷間加工の開発

 

【受賞者】

[開発代表者]

増永眼鏡株式会社        木原 武志

[共同開発者]

表面機能デザイン研究所合同企業  相澤 龍彦

国立大学法人富山大学      白鳥 智美

増永眼鏡株式会社        増永 宗大郎

増永眼鏡株式会社        山本 辰也

増永眼鏡株式会社        谷  茂則